豊かな香りの奥から現れる、とろけるようなクリーミーさ
果実やナッツの余韻まで楽しめる、奥深いウォッシュチーズ
鮮やかなオレンジ色の外皮に包まれた、フルール・ドニス。コニャックを加えた食前酒と、「塩の花」と呼ばれるまろやかな味わいの天日塩、フルール・ド・セルを溶かした塩水が使われています。
個性的な香りの奥には、バターを思わせる濃厚なコクと、しなやかでなめらかな口どけ。塩味やほのかな酸味に続いて、ナッツや果実、スモーキーなニュアンスが重なり、ひと口ごとに味わいが広がります。
Présentation- フルール・ドニスについて
フルール・ドニス(Fleur d’Aunis)は、フランス南西部・ドルドーニュ県のサン=タントワーヌ=ド=ブルイユで作られる、牛乳製のソフトタイプのチーズです。
やさしげな「花」を思わせる名前とは裏腹に、豊かな香りと奥行きのある味わいを備えています。鮮やかなオレンジ色の外皮に包まれた生地は、しなやかでなめらか。熟成が進むにつれて、外皮の内側からとろりとやわらかくなり、より濃密でクリーミーな口どけへと変化していきます。
製造には、コニャックを加えたアペリティフとフルール・ド・セルを溶かした塩水が使われています。口に含むと、バターや肉を思わせる旨味、ほどよい塩味と酸味が広がり、余韻にはナッツや熟した果実、ほのかなスモーキーさが感じられます。外皮にはわずかに歯ざわりがあり、なめらかな生地との食感の違いも楽しめます。
そのまま味わうのはもちろん、バゲットやフレッシュな果物を添えるのもおすすめ。少し常温に戻すことで生地がやわらかくなり、香りとコクをより豊かに感じられます。
Histoire- フルール・ドニスの歴史
フルール・ドニスを手がけるサン=タントワーヌ=ド=ブルイユのフロマジュリーは、1960年の創業以来、ウォッシュタイプを中心とするソフトチーズ作りを続けてきました。繰り返し反転と表面のケアを行いながら、チーズごとの個性を丁寧に引き出しています。
フルール・ドニスの製造では、熟成中に4〜5回ほどチーズを裏返し、表面を磨きます。この手間を重ねることで外皮に特有の微生物が育ち、果実を思わせる風味、わずかに硫黄を思わせる個性的な香りが生まれます。
「Aunis(オニス)」は、かつてフランス王国に存在した歴史的な地方の名前です。その名称は、中世に多く生育していたハンノキを意味する言葉に由来するといわれています。土地の記憶を感じさせる名前と、職人による繊細な熟成技術が結びついたチーズです。
Région- フルール・ドニスの生産地域
フルール・ドニスが作られるサン=タントワーヌ=ド=ブルイユは、フランス南西部のドルドーニュ県、ベルジュラック地方の中心に位置しています。「ペリゴール・プルプル(紫のペリゴール)」と呼ばれるこの地域は、ドルドーニュ川の流れと、なだらかに広がるブドウ畑の風景で知られています。
周辺にはベルジュラック、モンラヴェル、オー・モンラヴェルなどのワイン産地があり、ワインとともに豊かな食文化が育まれてきました。果実味のあるワインに寄り添うフルール・ドニスの奥行きある味わいにも、こうした土地の食文化が感じられます。
1960年かチーズ作りを続けるフロマジュリーの経験と、ワイン産地ならではの豊かな風土。その両方から生まれたフルール・ドニスは、個性的な香りの奥に、果実を思わせる風味となめらかな口どけを秘めています。
Accord Vin et Fromage - フルール・ドニスに合わせるのにオススメなワイン
フルール・ドニスのクリーミーな口どけと、果実やナッツを思わせる風味には、渋みが穏やかで、みずみずしい果実味を持つ軽やかな赤ワインがよく合います。特にピノ・ノワールのような繊細な赤ワインは、フルール・ドニスの香りを包み込みながら、味わいの余韻を上品に引き立てます。
また、爽やかな酸を備えた辛口の白ワインもおすすめです。ワインの酸がチーズの濃厚なコクをほどよく引き締め、後口をすっきりと整えてくれます。ベルジュラックやモンラヴェルなど、生産地周辺のワインと合わせて、土地のつながりを楽しむのもよいでしょう。
きめ細かな泡を持つスパークリングワインを合わせれば、外皮の塩味や香ばしさと泡の清涼感が心地よく調和します。フレッシュな洋梨やリンゴ、ブドウなどの果物を添えると、チーズに秘められたフルーティーなニュアンスがさらに引き立ちます。
エルワンおすすめのワインペアリング
ヴァッリ・ウニーテ / チアペ 2024
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フルール・ドニスのクリーミーでややコクのある味わいには、チアペの爽やかな酸と軽やかな果実味が重なります。濃厚なミルクの余韻をすっきりと整えてくれます。 チーズが持つ果実やナッツを思わせるニュアンスと、ワインのみずみずしい果実味も心地よく調和するペアリングです。 |

