Présentation- タレッジョ・ビオについて
タレッジョ・ビオ(Taleggio Bio)は、千年以上にわたってイタリア・ベルガモ地方で親しまれてきた伝統のウォッシュタイプのソフトチーズです。ビオチーズに分類されるタレッジョ・ビオは、厳選された有機牛乳を使用しており、オレンジ色がかった特徴的な洗浄外皮と、独特の芳醇でアロマティックな香りが楽しめます。
中身はとろけるような柔らかさで、熟成期間中に現れる優しい酸味と豊かな風味が絶妙なバランスを持っています。クリーミーながらも軽やかなコクがあり、滑らかな口当たりが味わえます。
そして、DOP認証とオーガニック認証は、このチーズが伝統的な製法と環境に配慮した生産基準を満たしていることを示しています。
Histoire- タレッジョ・ビオの歴史
タレッジョは、起源を10世紀以前にまで遡る、イタリア北部・ロンバルディア州ベルガモ県のヴァル・タレッジョ(Val Taleggio)で生まれた伝統的なストラッキーノ系ウォッシュチーズです。中世にはすでに文献に登場し、地元農民が余ったミルクを洞窟で熟成させて長期保存できるよう加工していたのが始まりとされています。
その後19世紀末から20世紀初頭、乳製品の商業化に伴い“タレッジョ”の呼称が定着し、1944年頃には現在のDOP名でもある"Taleggio"という名が公式に使われ始めました 。
1979年には生産者らが「タレッジョ・チーズ協会(Consorzio di Tutela del Formaggio Taleggio)」を結成し、1988年にDO、1996年にはDOP認定を受け、厳格な原料・製法基準で守られるチーズとなりました 。
このようにタレッジョ・ビオは、その古くからの技術にオーガニック乳の使用を組み合わせた製品であり、伝統と現代的な環境配慮を両立させた一品として評価されています。
Région-タレッジョ・ビオの生産地域
ベルガモ地方の食文化は、アルプスの山々と肥沃な平野に囲まれたその地形と気候が育んだ、素朴で力強い郷土色にあふれています。地元の人々の暮らしに根ざした料理は、長い冬を越えるための保存の知恵や、山の恵みを余すところなく生かす工夫に満ちています。
たとえば、ベルガモを代表する料理には、とうもろこしの粉で作るポレンタがあります。かつては農民の主食として食卓に欠かせない存在であり、今も肉やチーズ、ラグーソースとともに供され、家庭料理からレストランまで広く親しまれています。
また、チーズはこの地方の食文化を語るうえで欠かせません。とりわけ有名なのが、タレッジョやフォルマッジ・ディ・モンターニャ(山のチーズ)です。これらは山岳地帯の高原で放牧された牛のミルクから作られ、洞窟や石造りの熟成庫でじっくりと育まれます。芳醇な香りと深い味わいは、ベルガモの厳しくも豊かな自然環境そのものを感じさせる味わいです。
肉料理やハム、ソーセージなどの加工肉もまた、保存の技術が生んだ食文化の一部です。特にベルガモの家庭や祭りでは、ジビエや地元の豚肉を使った料理が振る舞われ、土地の味覚が大切にされています。さらに、ベルガモの食卓には自然のハーブや栗、蜂蜜、キノコといった山の恵みも彩りを添え、季節ごとの移ろいを感じさせてくれます。
Accord Vin et Fromage - 合わせるのにオススメなワイン
タレッジョ・ビオとのペアリングにおすすめなのは、イタリアを代表するワイン、ネッビオーロやバルベーラです。これらのワインは、タレッジョ・ビオのクリーミーさと芳醇な味わいを引き立てるのに最適です。
また、個性的なオレンジワインとの組み合わせも楽しめます。オレンジワイン特有の複雑な味わいが、チーズの風味の幅を広げてくれます。フレッシュなシードルや、軽めのランブルスコとも好相性で、新たな味わいの発見につながります。