Présentation- このチーズについて
日本ではなかなかお目にかからない山羊乳チーズ、トム・ド・シャンブリル (Tomme de Chambrille)は、フランスのポワトゥー地方の伝統を守り、新鮮なヤギ乳を使って作られる質の高いチーズです。このチーズは表面に灰を施し、3~8週間の間じっくりと熟成して作られます。この製法により、トム・ド・シャンブリルはそのバランスの取れた繊細な味わいと、微妙なフローラルの風味を持ち合わせたオリジナルな一品に仕上がります。
Histoire- このチーズの歴史
トム・ド・シャンブリルの名前の由来は、19世紀の恋物語にさかのぼります。この地域に伝わるラ・モテ・サン・ヘレーという小さな村の従者の娘ベルテと、シャンブリル渓流近くのシャトーに住むギイの恋愛物語。二人が愛を育んだシャンブリルの小川の近くで育まれたこの伝統的なチーズは、地元の文化や歴史の一部として、今も多くの人々に愛され続けています。
Région-このチーズの生産地域
トム・ド・シャンブリルは、フランス中西部に位置するポワトゥー地方で作られています。ポワトゥーは、8世紀にアラビアから侵攻してきたサラセン軍がトゥール・ポワティエの戦いで有名な地域。カール・マルテル軍に敗戦したサラセン人達が、この地で山羊を飼育しチーズ作りを始めたのが起源と言われ、ここで育つヤギは高品質な乳を生産します。この地域の豊かな環境が、トム・ド・シャンブリルの独特な風味と質の高さを生み出しています。地域の伝統に根ざし、丁寧に手作りされるこのチーズは、ポワトゥーの自然と人々の誇りを感じさせてくれます。
Accord Vin et Fromage - 合わせるのにオススメなワイン
トム・ド・シャンブリルのバランスの取れた味わいとフローラルな風味を引き立てるためには、軽やかでフルーティな白ワインが最適です。特に、ロワール渓谷のソーヴィニヨン・ブランや、ブルゴーニュ地方のシャブリは、このチーズの風味を楽しむのにぴったりの選択肢となります。酸味がほのかに感じられるトム・ド・シャンブリルは、これらのワインのフレッシュな酸味や果実味と相性抜群で、チーズとワインのマリアージュを存分に楽しむことができます。大皿に盛り付け、イチジクのジャムと柔らかいバゲットを添えたトム・ド・シャンブリルと共に、素晴らしい味わいのハーモニーをぜひお楽しみください。