Présentation- 「ル・トゥルブロン・ア・ラ・ビエール」について
「ル・トゥルブロン・ア・ラ・ビエール(Le Trhoublon à la Bière)」は、6カ月間ものあいだ試作を繰り返して誕生したセミハードタイプのビールのチーズです。製造の最終段階でチーズカードにビールを注ぎ、40分間浸漬させることで、チーズにビールの風味づけをしていきます。そして、4〜8週間熟成を経ることで、ビールの風味がチーズ全体に控えめながらも明確に感じられるようになるのです。ビールの香りと苦みが、チーズ固有の風味と見事に調和している点が、ル・トゥルブロン・ア・ラ・ビエールの大きな魅力といえます。また、表面はビールの影響でうっすらと茶色く、内部はクリーミーでまろやかな黄色をしており、見た目にも美しいチーズです。
Histoire- 「ル・トゥルブロン・ア・ラ・ビエール」の歴史
「ル・トゥルブロン・ア・ラ・ビエール」の起源は、フランスの伝統的なチーズ作りと地元ビール醸造との間の創造的なコラボレーションにあります。このチーズには、マレコ ブリュワリー(Malécot Brewery)のビール「Léonce d'Armentières Brune」が使われています。このビールは、精神障がい者支援団体とパートナーシップを結ぶことで、フランスの就労支援・サービス施設で、包装、ラベル付け、配送まで行われているのです。このようにこのビールは、チーズと相性がよいだけでなく、障がい者の労働支援にも力を入れています。
Région-「ル・トゥルブロン・ア・ラ・ビエール」の生産地域
ル・トゥルブロン・ア・ラ・ビエールは、フランスのノール地方のエーク村(Eecke)にあるチーズ工房「フロマジュリー・エーク(Fromagerie d'Eecke)」で製造されています。
ノール地方は、ベルギーとの国境に近いことからフランドル文化の影響を強く受けており、独特で魅力的な食文化を持つ地域です。この地方の料理は、寒冷な気候や産業の歴史を背景に、素朴でボリュームがあり、風味豊かなものが多いのが特徴です。
ノール地方は、チーズの生産地としても知られています。その中でも最も有名なのが「マロワール」というウォッシュチーズで、強い香りとクリーミーな風味が特徴です。このチーズはそのまま食べるほか、「タルト・マロワール」として料理にも使われます。
ベルギー文化の影響を色濃く受けているノール地方では、ビール文化が発展しています。地元で生産されたクラフトビールやトラピストビールが親しまれ、食事との相性も抜群です。また、ジュニパーベリーを使った蒸留酒「ジュヌヴル」も伝統的な飲み物の一つで、特別な場面で楽しまれます。
Accord Vin et Fromage - 合わせるのにオススメなワイン
ル・トゥルブロン・ア・ラ・ビエールと相性の良いワインは、このチーズのクリーミーさとビールの香りを引き立てる軽めの赤ワインやフルーティーな白ワインがおすすめです。例えば、ピノ・ノワールや軽めのメルロー、あるいはシャルドネのような白ワインは、ル・トゥルブロン・ア・ラ・ビエールの豊かな味わいと絶妙に調和します。ワインとチーズのペアリングを楽しむことで、食事の体験がより豊かなものになるでしょう。