Le vigneron - 「フィエスタ」の生産者情報
カ・デル・コンテ(Ca’ del Conte)は、ロンバルディア州パヴィアに拠点を置く小さなワイナリー。
先代パオロが両親から受け継いだ畑をもとに、2003年に設立されました。2012年からは自社元詰めを開始し、土地の個性をそのまま表現するワイン造りに取り組んでいます。
彼らの軸にあるのは、自然との調和という考え方。
畑では創業当初から無農薬栽培を続け、2017年にはビオロジック認証を取得しました。単にワインを造るだけでなく、ブドウ栽培を通してパヴィアの自然環境そのものが健全であり続けることを目指しています。
パオロは生前、「自分は無知と戦ってきた」と語っていました。
知らないことは恥ではないが、知ろうとしないことこそ問題だ――。
その姿勢は、経験を重ねても学び続ける姿として畑や醸造に表れていました。
2022年の収穫前にパオロが亡くなった後、2023年からは娘マルティーナが当主としてワイナリーを引き継ぎます。父の思想と畑を守りながら、新たな時代へと歩み始めたカ・デル・コンテ。
彼らのワインには、土地を未来へ残そうとする家族の意志が、そのまま映し出されています。
Description - 「フィエスタ」の味わい、ブドウについて
「フィエスタ 2018」は、ピノ・ネロを主体に造られたロゼの微発泡ワイン。
スティルワインとして仕込まれたピノ・ネロに、冷凍保存していたシャルドネのモストを加えて瓶内二次発酵させた、カ・デル・コンテらしい自由な発想から生まれた1本です。ノンフィルターで澱とともにボトリングされ、ナチュラルな質感と立体感のある味わいに仕上がっています。
グラスからは、野イチゴやワイルドストロベリーを思わせる香り。
口に含むと、果実の瑞々しさに加えて、土を思わせる素朴なニュアンスとほのかな塩味のあるミネラル感が広がります。ドライな仕上がりながら、芯のあるコクがあり、軽やかさと奥行きが同時に感じられるバランスの良さが魅力です。
このワインの名前「フィエスタ」は、まさにその性格を表しています。
陽気でフレッシュ、場の空気をぱっと明るくするような一本。
ラベルに描かれた人々がワインを掲げて踊る姿のように、気取らずみんなで開けて楽しみたいワインです。
Région - 「フィエスタ」の生産地について
ロンバルディア州の食文化は、「北イタリアらしい豊かさ」と「土地ごとの個性」の両方を強く感じさせるものです。アルプスに近い山岳地帯から大都市ミラノ、ポー川流域の平野まで地形が大きく異なるため、料理も地域ごとにかなり表情が変わりますが、共通しているのはバターや米、チーズを多く使う、滋味深く実用的な食文化です。
イタリア料理というとオリーブオイルやトマトの印象が強いですが、ロンバルディアではむしろバターやラードが主役です。寒冷な気候の影響もあり、料理は全体にコクがあり、しっかりとした満足感があります。その象徴がミラノの名物リゾットで、サフランを使った黄金色のリゾットは、米文化が根付くこの地域ならではの一皿です。ポー川流域はヨーロッパ有数の米の産地で、リゾットは家庭料理としても日常的に食べられています。
山間部では、保存性を重視した料理が多く、ポレンタ(とうもろこし粉の料理)が主食的存在です。ポレンタにチーズを溶かし込んだり、煮込み肉を添えたりと、寒い地域らしい温かく実直な料理が並びます。この土地はチーズの宝庫でもあり、渓谷や牧草地ごとに個性の異なるチーズが作られてきました。ウォッシュタイプのタレッジョ、長期熟成のビット、山の香りを感じるアルプスのチーズなどは、まさに土地の味そのものです。
また、ロンバルディアは歴史的に商業が発達した地域でもあり、宮廷料理や都市文化の影響も強く受けています。ミラノ周辺では、素朴な農村料理だけでなく、骨付き仔牛を煮込んだ料理や、バターとワインを使った洗練された料理も発展してきました。つまりこの地域は、「山の保存食文化」「平野の穀物文化」「都市の洗練」が重なり合っているのです。
Dégustation avec Fromage - チーズとのペアリング
野イチゴのような果実味と軽やかな泡立ちが魅力のフィエスタ 2018 には、やさしいコクとミルクの甘みを感じるチーズがよく合います。フレッシュなシェーヴルや、若めの白カビチーズなら、ワインの瑞々しさをそのまま引き立て、軽やかな余韻に。少し熟成したウォッシュタイプを合わせると、ワインの持つ土っぽさやミネラル感と呼応し、ぐっと奥行きのある味わいになります。塩味のある山のチーズやセミハードを薄くスライスして添えるのもおすすめ。気取らずテーブルに並べて、数種類を少しずつ楽しむのが、このワインらしいペアリングです。
エルワンおすすめのチーズペアリング
カ・デル・コンテ / フィエスタ 2018
ピノ・ネロ100%。
赤いベリーや野イチゴを思わせる瑞々しい果実味に、ドライで張りのある酸、きめ細かな泡。
軽やかでありながら芯があり、ナチュラルワインらしい伸びやかさと食中酒としての完成度を兼ね備えた一本です。
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水牛乳のやさしい甘みとミルキーなコクに、ロゼの果実味と泡が寄り添い、軽快で美しいバランス。
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青カビの塩味とクリーミーさを、フレッシュな酸と泡が心地よく切り、後味を爽やかに整えます。 |



