Présentation- トレゾール・ディジニーについて
「Trésor d'Isigny(トレゾール・ディジニー)」は、フランス・ノルマンディー地方カルヴァドス県イズニーで生まれた白カビタイプのチーズです。選び抜かれた新鮮な牛乳をマイクロフィルター処理し、伝統的な手作業で型に入れて熟成させることで、繊細なアイボリー色の外皮と、なめらかでとろけるような中心部を持つ小さな宝石のようなチーズが仕上がります。熟成はおよそ10日間と短めですが、その間に生まれるクリーミーな食感と、バターを思わせる豊かなコク、ミルク本来のやさしい甘みは格別です。食卓に並べれば、ひと口で魅了されること間違いありません。
Histoire- トレゾール・ディジニーの歴史
イズニーは、古くから「乳製品の名門地」として知られてきました。バターやクリーム、カマンベールやポン・レヴェックといった名だたるチーズを生み出してきたこの地で、「トレゾール・ディジニー」は誕生しました。製造を担う協同組合 Isigny Sainte-Mère は、地域の酪農家と共に歩みながら伝統と革新を融合させ、世界中のチーズ愛好家に喜ばれる製品を数多く送り出しています。トレゾール・ディジニーもまた、その系譜を継ぐ新しい一品として、古き良き技と現代的な品質管理の両立を体現しています。
Région-トレゾール・ディジニーの生産地域
ノルマンディー地方のカルヴァドス県の食文化は、この土地ならではの豊かな自然環境と歴史が育んできたものです。大西洋に面した穏やかな気候と肥沃な土壌により、古くから酪農が盛んで、特にバターやクリーム、チーズといった乳製品は世界的にも高い評価を受けています。カマンベールやポン・レヴェックなど、ノルマンディーを代表するチーズの多くがこの地域で生まれました。
また、カルヴァドスといえばリンゴを使った酒文化が欠かせません。シードル(りんご酒)は日常的な食卓を彩り、蒸留酒のカルヴァドスは食後酒として親しまれています。りんごを煮詰めたタルト・タタンや、バターをたっぷり使った菓子も地元の定番で、酪農と果樹栽培の恵みがそのまま食文化に映し出されています。
海に面する土地柄から魚介も豊富で、牡蠣やムール貝、舌平目といった海産物が名物です。これらはクリームソースやシードルを使った調理法と組み合わされ、カルヴァドスらしい独特の料理に仕上がります。肉料理では、りんごやカルヴァドスを使った豚肉や鴨の煮込みもよく知られています。
Accord Vin et Fromage - 合わせるのにオススメなワイン
「トレゾール・ディジニー」のバターのようなコクと柔らかな食感は、飲み物とのペアリングでさらに引き立ちます。地元ノルマンディーのシードル・ブリュットは、爽やかな酸味と泡立ちでチーズのミルキーさを引き締め、土地ならではの調和を楽しませてくれます。辛口のシャルドネやシャブリはフレッシュな酸味で後味を軽やかに整え、ロワールのシュナン・ブランやクレマンは果実と花のアロマがチーズのクリーミーさに優雅な余韻を添えます。軽やかなピノ・ノワールやガメイと合わせれば、赤ワインならではの親しみやすいペアリングも実現。ひとつのチーズでさまざまな表情を楽しむことができます。
