Présentation- 「マオン・メノルカ」について
マオン・メノルカ(Mahon-Menorca)は、スペイン・バレアレス諸島のメノルカ島で生まれた、島を代表するセミハードタイプのチーズです。
ユネスコ生物圏保護区にも指定されるこの島の自然に育まれ、DOP(原産地呼称保護)の認証を受けることで、産地・原料・製法のすべてが厳格に守られています。
使用されるのは、メノルカ島で育った牛のミルク。
伝統に基づく製法に従い、「フォガセール」と呼ばれる木綿の布でカードを包み、四隅を吊るして成形することで、角の丸い独特の直方体の形が生まれます。
この成形方法は、マオン・メノルカならではの外観と食感をつくり出す、大切な工程のひとつです。
熟成の過程では、島特有の風、湿度、やわらかな光がチーズに作用し、ほかにはない個性豊かな風味が育まれていきます。
味わいは、ほのかな酸味と塩味、そしてミルキーなコクが調和したバランスのよさが特徴。
スパイシーさを感じさせながらも穏やかで、食べ進めるほどに島の自然を思わせる余韻が広がります。
Histoire- 「マオン・メノルカ」の歴史
マオン・メノルカは、地中海に浮かぶメノルカ島の歴史とともに歩んできた、由緒ある伝統チーズです。
その起源は古く、中世の時代から島の農家や修道院で牛のミルクを使ったチーズ造りが行われていたと伝えられています。島という限られた環境の中で、保存性に優れ、栄養価の高いチーズは、暮らしに欠かせない食べものとして発展してきました。
1985年にはDOP(原産地呼称保護)の認定を受け、産地・原料・製法が正式に守られる存在となります。
ユネスコ生物圏保護区にも指定されるメノルカ島の自然環境は、チーズの味わいを形づくる大きな要素です。海から吹く風、湿度、やわらかな光といった島ならではの気候条件が、熟成の過程でチーズに独特の香りとコクを与えてきました。
なかでも象徴的なのが、「フォガセール」と呼ばれる布を使った成形技術です。
カードを布で包み、四隅を吊るして水分を抜きながら形を整えるこの方法は、世代を超えて受け継がれてきた島独自の技。
角の丸い直方体という特徴的な姿は、この伝統的な手仕事から生まれています。
Région-「マオン・メノルカ」の生産地域
メノルカ島の食文化は、地中海の穏やかな自然と島ならではの歴史が重なり合って育まれてきた、素朴で滋味深い味わいの世界です。バレアレス諸島の中でも比較的静かなこの島では、古くから農牧と漁業が暮らしの基盤となり、土地の恵みを無駄なく生かす食の知恵が受け継がれてきました。乾いた風と強い日差し、海に囲まれた環境は、食材の個性をはっきりと育て、島の料理に独特の輪郭を与えています。
とりわけ重要なのが酪農とチーズ文化です。メノルカ島を代表するマオン・メノルカは、島の自然と技術の結晶として、日常の食卓から祝いの席まで欠かせない存在となっています。ミルクのコクとほどよい塩味、ほのかな酸味をもつチーズは、パンやオリーブオイル、野菜とともにシンプルに味わわれ、島の食の中心を成しています。
料理全体は、素材の持ち味を大切にした素朴なスタイルが基本です。魚介類はもちろん、羊や牛、豚などの畜産物、トマトやナス、豆類といった地中海野菜が多く使われ、煮込みやオーブン料理として親しまれてきました。代表的な料理には、香辛料を効かせた肉料理や、魚介のシチュー、野菜とパンを組み合わせた家庭料理などがあり、いずれも気取らず、土地の暮らしに寄り添う味わいです。
また、メノルカといえば忘れてはならないのが、マヨネーズの起源ともいわれる「マオンのソース」。18世紀に港町マオンで生まれたと伝えられ、卵とオリーブオイルを使ったこのソースは、島の料理に軽やかなコクを添えてきました。現在も、魚料理や野菜、肉料理に添えられ、島の食文化を象徴する存在となっています。
Accord Vin et Fromage - 基本のペアリング|まずはこの組み合わせから
マオン・メノルカのほどよい塩味とミルキーなコクには、果実味と香りのあるワインがよく合います。
とくにおすすめなのは、フルーティーでアロマ豊かな白ワイン。チーズの酸味と塩味をやさしく整え、味わいに心地よい広がりを与えてくれます。
たとえば、スペイン産のアルバリーニョや、リオハ地方の白ワイン。
爽やかな酸と果実味が、マオン・メノルカのスパイシーさとミルクの甘みを引き立て、すっきりとした後味に仕上げてくれます。
赤ワインを合わせるなら、軽やかなピノ・ノワールを。
重たくなりすぎず、チーズの風味に寄り添いながら、穏やかな組み合わせを楽しめます。
Selection|エルワンおすすめのペアリング
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瑞々しい赤い果実、やわらかな酸、火山性土壌由来のミネラル感。
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