Présentation- モンタニューについて
モンタニュー(Montagnou)は、フランスの伝統的なセミハードチーズで、特有の風味と心地よい食感が魅力です。牛乳を使い、低温殺菌(テミライズド)乳から作られるこのチーズは、乳脂肪分約31%。クリーミーでコクのある生地が特徴で、若いうちは軽やかな酸味とやさしい味わいが楽しめます。熟成が進むと、フルーティーさやナッツのような深い風味が加わり、さらに味わい豊かに。外皮には自然な白から灰色のカビがつき、皮ごと食べられます。遺伝子組み換え原料は使われておらず、保存温度の目安は2~8°Cです。
Histoire- モンタニューの歴史
フランス中部オーヴェルニュ地方のピュイ=ド=ドーム県にあるリヴラドワ酪農所(Fromagerie du Livradois)で生まれた、セミハードタイプの山のチーズです。オーヴェルニュ地方は、火山性の豊かな土壌と高原の牧草地に恵まれ、古くからチーズづくりが盛んな地域として知られています。カンタル、サレール、ブルー・ドーヴェルニュなど、名だたるチーズが生まれた土地でもあり、モンタニューもまた、そうした伝統の中で生み出されました。
「Montagnou」という名前は「小さな山のチーズ」を意味し、標高の高い山岳地帯で育まれたミルクの風味と、土地の恵みをそのままに表現しています。
Région-モンタニューの生産地域
ピュイ=ド=ドーム県は、カンタルやサレール、ブルー・ドーヴェルニュといったフランスを代表するAOP(原産地呼称保護)チーズの産地として知られています。これらのチーズは、地域に根ざした昔ながらの製法を今も守り続ける職人たちの手によって作られています。特に、山岳地帯での放牧によるミルクの質の高さが、この地方のチーズに深みと個性を与えています。
また、豚肉加工品もピュイ=ド=ドーム県の食文化を語るうえで欠かせません。乾燥した気候を生かした生ハムやソーセージ、塩漬け肉は保存食として古くから親しまれ、今も食卓に欠かせない存在です。加えて、じゃがいもを使ったアリゴやトリュファードといった郷土料理は、チーズとともに熱々にとろけるその食感と滋味深い味わいで、人々を惹きつけます。
さらに、火山地帯特有のミネラルを含む水も、オーヴェルニュの誇りです。ミネラルウォーターの生産地としても有名で、地元の水は料理やパン作り、ワイン造りにも大切に使われています。素朴でありながら素材の持ち味を引き出す、そんなピュイ=ド=ドーム県の食文化は、訪れる人に自然の恵みそのものを味わわせてくれます。
Accord Vin et Fromage - 合わせるのにオススメなワイン
モンタニューの豊かな風味は、特定のワインとの組み合わせによってさらに引き立てられます。オーヴェルニュ地方やロワール地方の白ワイン、特にサン=プルサンやサンセールがおすすめです。これらのワインは、チーズのクリーミーさとナッツのような風味を引き立て、絶妙な味わいのハーモニーを生み出します。
また、ピノ・ノワールのような軽めの赤ワインも良い選択肢です。ワインと一緒に、フルーツや田舎パンを添えて、楽しいチーズボードの時間をお楽しみください。
チーズをセレクトしたエルワンおすすめのペアリングワイン
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Bora Bianco – アツィエンダ・アグリコーラ・カルパネーゼ・エリーザ(イタリア) リースリングとタイ・ビアンコ(フリウラーノ)を50:50でブレンドしたオーガニック白ワイン。 |
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シュナン・ブラン100%。瓶内二次発酵によるやさしい泡と、澄んだ酸、わずかな塩味を含むミネラル感。 |