コンテは何の略?
コンテとは?
アニメーションや映画、ドラマなど、さまざまな映像作品で使われる「コンテ」とは、コンティニュイティ(continuity)の略語です。これは、シーンの連続性を維持し、物語をスムーズに進めるために必要な、シーンの構成やカメラワーク、編集ポイントなどを記した図面や資料のことを指します。
コンテは、監督や演出家が描いたり、専門のコンテ画家が描いたりします。これをもとに、制作スタッフがシーンの構成、撮影、編集などを行い、作品を完成させます。
コンテの種類
コンテには大きく分けて、二つの種類があります。一つ目が、映像やアニメーションで使われる「絵コンテ」というものです。絵コンテは、シーンごとにキャラクターや背景、カメラワークなどが描かれた絵を並べていくことで、物語の構成や進行がわかるようにまとめたものです。
二つ目は、実写映画やドラマで使われる「台本コンテ」です。台本コンテは、シーンごとに登場人物のセリフが書かれている台本に、カメラワークや編集ポイントなどの映像表現を付け加えたもので、監督や演出家が撮影前に構想を共有するために使われます。
コンテの目的と役割
コンテは、次のような目的や役割があります。
- 映像作品の全体像を把握するためのツール
- 監督や演出家の意図を伝えるためのツール
- 制作スタッフが物語の進行やカメラワーク、編集などを確認するためのツール
コンテは、映像作品を制作する際に、制作チームのメンバーがリーダー(監督や演出家)の意図を共有し、総じて作品のクオリティを高めるための重要な役割を果たしています。
絵コンテとコンテの違い
前述したように、「絵コンテ」はアニメーションや映像制作で使われるコンテで、シーンごとに描かれた絵が並べられたものです。
一方、「台本コンテ」は実写映画やドラマで使われるコンテで、台本にカメラワークや編集ポイントなどが加えられたものです。
これらはどちらも「コンテ」という言葉で呼ばれますが、用途や表現手法が異なることから、両者を区別する際には、それぞれ「絵コンテ」と「台本コンテ」という呼び方が使われます。
コンテ画家の仕事
コンテ画家は、主にアニメーションや映像制作において、「絵コンテ」を描く専門家です。監督や演出家の構想をもとに、物語のシーン構成やカメラワークを視覚的に表現して伝えることが主な仕事です。
コンテ画家は、絵の技術だけでなく、映画やアニメ作品の演出やカメラワークに関する知識が求められるため、多くの場合、アニメーションや映画の演出家や監督からの指導を受けて修行します。ただし、経験や実績によっては、コンテ画家が独自の演出やカメラワークを提案することもあります。
まとめ
コンテは、映画やアニメーションなどの映像作品を制作する際に使われる、シーンの構成やカメラワーク、編集ポイントなどを記した図面や資料です。コンテには、絵コンテと台本コンテの2つの種類があり、それぞれアニメーションや実写映画の制作に使用されます。
コンテは、制作チームのメンバーが監督や演出家の意図を共有し、作品のクオリティを高めるための重要な役割を果たします。コンテ画家は、このコンテを描く専門家であり、演出やカメラワークに関する知識が求められる仕事です。